「学科は独学で乗り切れた。製図も、独学でいけるだろうか」
「総合資格・TAC・日建、どれがいいんだろう」
学科を終えて、次に多くの人がぶつかるのが、この「製図をどう戦うか」という分かれ道です。
結論からお伝えします。正解は人によって違います。大事なのは「自分のタイプ」で選ぶことです。
araこんにちは、一級建築士のaraです。
私は製図試験を5回受験し、その5年間で総合資格・全日本建築士会・TACの3校を渡り歩きました。
複数の学校を実際に体験した受験生は、そう多くありません。だからこそ、中立な立場で、独学も含めて正直に比較できます。
・総合資格・TAC・日建・独学の「向いている人」の違い
・5年で3校通った私が感じた、学校ごとの特徴
・私が製図を独学にしなかった理由(学科独学組へ)
結論:あなたはどれを選ぶべき?(タイプ別早見表)
細かい比較の前に、まず結論です。自分がどれに近いかを見てください。
| こんな人 | 向いている選択 |
| 初受験で、手取り足取り教えてほしい | 総合資格 |
| 費用を抑えつつ、添削と必要な演習量は確保したい | TAC(筆者が合格した学校) |
| 作図が得意で、映像で自分のペースで進めたい既受験者 | 日建学院 |
| 作図がある程度できて、自己管理でき、費用を最小にしたい | 独学+通信の部分利用 |
ここからは、なぜこうなるのかを一つずつ見ていきます。
なぜ製図は「学校か独学か」で差が出るのか
学科は独学でも合格しやすい試験です。答えが明確で、市販の問題集も充実しているからです。
ですが製図は、独学のハードルが一段上がります。
理由は明快です。製図には「唯一の正解」がなく、自分の答案の欠点に、自分では気づきにくいからです。エスキスの癖やゾーニングのミスは、他人に指摘されて初めて分かります。
この「添削してもらえるかどうか」が、学校と独学の最大の差です。



製図で学校の価値が高いのは、講義そのものより「第三者に答案を見てもらえる」ことにあります。
▼「自分では気づけないミス」が具体的にどんな失格につながるのか、公式基準と5回受験の実体験でまとめています。


総合資格・TAC・日建・独学を比較する


4つの選択肢を、費用・学習スタイル・向いている人で並べます。
| 費用の目安 | スタイル | 向く人 | |
| 総合資格 | 高め | 対面中心・質問しやすい・課題演習が多い | 初受験・手厚く教わりたい人 |
| TAC | 中(大手2社より抑えめ) | 対面・添削あり。課題数はやや絞られる | 費用を抑えつつ添削環境が欲しい人(筆者が合格) |
| 日建学院 | 中〜高 | 映像学習中心・全国で均質 | 作図が得意な既受験者・自分のペースで進めたい人 |
| 独学 | 最小 | 市販教材+通信の部分利用 | 自己管理でき、費用を抑えたい人 |
費用は、学科+製図のフルコースだと大手で100万円を超えることも珍しくありません。一方、独学に製図の通信講座だけ足す形なら、数十万円に抑えられます。
この金額差をどう見るかが、最初の判断ポイントです。
【実体験】5年で3校を渡り歩いて分かったこと


私は製図を、次の順番で受けてきました。
・1〜2年目:総合資格
・3年目:全日本建築士会
・4〜5年目:TAC(この期間に合格)
総合資格(1〜2年目)
初受験の年に選んだのが総合資格でした。手厚さは一番で、課題の量も多く、右も左も分からない初受験には合っていました。
ただ、費用は正直に言って高く、全ての課題をこなすのはしんどいです。働きながら通う中で、この負担をどう考えるかは大きな悩みでした。



費用に関係なく、2年目の講師は私自身が100%信じることができないと思ってしまったことも敗因でした。
全日本建築士会(3年目)
あまり知られていませんが、大手より費用を抑えられる第3の選択肢として、私は3年目に全日本建築士会を利用しました。
良かった点は、
・対面授業に関わらずコストがリーズナブル
・対面授業を行なえる点
・本試験問題に近いちょうどいい課題難易度
であること。
物足りなかった点は、
・課題文の解説や動画が見づらくて深く理解できなかった点(個人的意見です)
・大手と違い学校数が少ないので近場にないと遠くなる点
・課題文についてはA2用紙ではなく、A3用紙だったところ
TAC(4〜5年目・合格)
最終的に合格したのは、TACに通っていた時期です。大手より費用を抑えつつ、必要な演習量は確保できました。
何校か経験して思うのは、合否を分けるのは学校のブランドではなく、自分がその環境で講師の指導や方針を信じてモチベーションを高く続けられることです。



高い学校に通えば受かる、というものではありません。学校や担当講師を信じることができるか(合っているか)が重要だと感じています。
私が製図を独学にしなかった理由
学科を独学で突破した人ほど、「製図も独学で」と考えると思います。その気持ちはよく分かります。
ただし冒頭でお伝えしたように、私は製図を独学で受けたことは一度もありません。
毎年、いずれかの学校を利用しました。
理由は、先ほどの「自分の答案の欠点は、自分では気づけない」に尽きます。独学だと、間違った描き方のまま本番を迎えるリスクがありました。
製図の独学は不可能ではありません。ですが「添削の代わりをどう用意するか」を決められないなら、通信講座だけでも使うことを強くおすすめします。
もし独学で進めるなら、道具と型を早めに固めておくことが命綱になります。
▼独学派の方は、まず作図とエスキスの型から固めてください。




タイプ別・あなたへのおすすめ
⭕️学科を独学で突破した人
自己管理力がある証拠です。製図も「独学+通信講座で添削だけ確保」という折衷案が合いやすいタイプです。費用を抑えつつ、独学の弱点だけを補えます。
⭕️製図が初受験の人
全体像が見えていないうちは、手厚い総合資格のような環境が安心です。最初の1年で「型」を体に入れる価値は大きいです。
⭕️費用を抑えたいリベンジ組
一度学校で型を学んだ経験があるなら、費用を抑えた選択肢への切り替えが有効です。私は最終的にTACで合格しました。ほかにも全日本建築士会のような地域の講座、映像中心の日建など、選択肢はあります。私自身がそうやって渡り歩いてきました。
よくある質問(FAQ)
- 総合資格・TAC・日建、どれがいいですか?
-
一概には言えません。手厚さと質問のしやすさなら総合資格、費用を抑えつつ添削環境が欲しいならTAC、映像で自分のペースを保ちたい既受験者なら日建が向く傾向があります。私はTACで合格しました。無料の資料請求やガイダンスで、自分に合うかを確かめるのが確実です。
- 製図は本当に独学で合格できますか?
-
可能ですが、学科より難易度は上がります。自分の答案の欠点に気づきにくいためです。独学でいく場合も、添削の代わりになる通信講座の部分利用を検討することをおすすめします。
- 費用はどのくらい見ておけばいいですか?
-
学科+製図のフルコースだと、大手で100万円を超えることもあります。独学に製図の通信講座を足す形なら数十万円です。年度やコースで変わるので、必ず各校の最新情報を確認してください。
まとめ:学校のブランドより「続けられる環境」で選ぶ


5年で3校を渡り歩いた私の結論は、シンプルです。
・初受験で不安なら、手厚い総合資格
・費用を抑えつつ添削も欲しいなら、TAC(筆者はここで合格)
・作図が得意で自分のペースなら、日建
・自己管理できるなら、独学+通信の折衷案
・共通して大事なのは「添削してもらえる仕組み」を持つこと
高い学校に通うことがゴールではありません。自分が最後まで手を動かし切れる環境を選んでください。
▼学校を決めたら、道具の準備も進めておきましょう。







最後までお読みいただき、ありがとうございました!
あなたに合った選択で、製図試験を乗り越えられることを願っています。





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