「帰り道で、自分のミスに気づいてしまった。」
「あの図面をもう一度書くのは、正直つらい。」
私も同じ気持ちになった年があります。
araこんにちは、一級建築士のaraです。
まずは6時間30分の製図試験、本当におつかれさまでした。
私は学科から出直した年をはさんで、製図試験を5回受験しました。5回とも試験のあとに復元図(再現図)を書いています。
結論から言うと、ミスに気づいた方こそ、復元図は書いたほうがいいです。
不合格だった4回と合格した1回の経験から、書く理由・書くタイミング・見てもらう先をまとめました。
- 復元図を書くと、自分では気づかなかったミスや反省点が分かる
- 結果が分かるのは12月23日(予定)。発表までは誰にも分からない
- 残念な結果だった場合でも、復元図は来年に活かせる一番の材料になる
- 書く目安は試験当日から、遅くても1週間以内
- 書いた復元図は資格学校の採点で見てもらい、ユープラでほかの受験者の図面と見比べる
結論:ミスに気づいた人こそ、復元図は書いたほうがいい
ミスに気づいて、図面を思い出すこと自体がつらい方も多いと思います。
ですが、ミスに気づいた方こそ、復元図を書く意味は大きいと私は考えています。
理由は下記の3つです。
- 自分で気づいていないミスが見つかるかもしれない
- 結果が残念だった場合でも、来年に活かせる一番の材料になる
- 「なぜそのミスをしたのか」まで振り返ると、対策が具体的になる
急ぐ必要はありません。試験が終わったばかりですから、まずはゆっくり休んでください。



必要以上に自分を責めなくて大丈夫です。少し休んでから取りかかっても、復元図は書けます。
ミスに気づいても、結果はまだ決まっていない


「どうせ落ちているなら、書いても結果は変わらない。」
「ミスを見直すと、さらに落ち込みそう。」
同じように感じて、手が止まっている方は多いと思います。
ただ、気づいたミスが法令違反のような致命的なものでなければ、現時点で結果はまだ分かりません。
ミスの重さは、自分では判断しきれない
製図試験の結果は、ランクⅠからランクⅣの4段階で、合格はランクⅠだけです。
法令への重大な不適合などは、ランクⅣと判定されます。ただ、何が重大な不適合にあたるかは年によって違います。
自分のミスがどのランクにつながるのかを、受験した本人が正確に判断するのは難しいです。



初めて製図を受けた令和2年、私の図面は駐輪場が欠落していました。結果はランクⅢで、ランクⅣではありませんでした。
不合格であることは変わりません。ただ、ミスの重さは自分では判断しきれない、という実例です。
何が重大な不適合とされたかが公表されるのは、合格発表の日です。
今の時点では、「もう落ちた」とも「大丈夫」とも言い切れません。
▼一発アウトのランクⅣについては、別記事にまとめていますので参考にしてください。


結果が分かるのは12月23日(予定)
令和8年の設計製図の試験の合格発表は、令和8年12月23日(水)の予定です(建築技術教育普及センターの公表)。
不合格だった場合は、試験の成績もあわせて通知されます。
同じ日に、試験問題と採点のポイントも公表されます。
発表までの約2か月半、結果は誰にも分かりません。結果を待つあいだにできるのは、記憶が残っているうちに図面を残しておくことです。
致命的なミスだと分かっている方にも、書く理由はあります。次の章の2つ目と3つ目です。
復元図を書いたほうがいい3つの理由
私が5回とも復元図を書いた理由を、1つずつ説明します。
自分で気づいていないミスが見つかる
帰り道に気づいたミスが、すべてとは限りません。
復元図を書くと、自分で気づいていないミスが見つかるかもしれないからです。



私は不合格だった4回で、復元図と資格学校の採点から、自分では気づかなかったミスや反省点が分かりました。
気づいたミスだけを原因と決めてしまうと、ほかの反省点を見落としやすくなります。
残念な結果でも、来年に活かせる一番の材料になる
結果が残念だった場合でも、復元図は来年に活かせる一番の材料になると私は考えています。
合格発表の日には採点のポイントが公表され、不合格の場合は成績も通知されます。
公表された内容と自分の図面を照らし合わせるには、復元図が手元に必要です。
試験から約2か月半がたつと、どこに何を書いたかは思い出しにくくなります。
私は復元図から分かったミスを、ミスノートに蓄積していました。



模試とはまた違う、本番ならではの自分のミス傾向をおさえることができました。
「なぜそのミスをしたか」まで振り返ると、対策が具体的になる
復元図は、ミスを見つけて終わりではありません。
復元しながら「なぜそのミスをしたのか」「どうすれば間違えなかったか」を振り返ると、具体的な対策まで見えてきます。
書き残すのは、ミスの中身だけではなく、ミスに至った経緯です。下記は一例です。
- 課題文のどの条件を読み落としたか
- エスキスのどの段階で確認を飛ばしたか
- 時間が足りなくなったのはどの工程か
「要求された設備を書き忘れた」という結果だけでは、次に同じ場面が来たときの対策になりにくいです。
経緯まで書いておくと、チェックの手順のどこを直せばよいかが決まります。
▼重大なミスを防ぐチェックの手順は、別記事にまとめていますので参考にしてください。


復元図はいつまでに書く?記憶が残っているうちに


書く目安は、試験当日から、遅くても1週間以内です。
記憶は日に日に薄れていくので、できるだけ早めに取りかかります。
私が復元図を書いたタイミング
私が復元図を書いたのは、試験が終わった当日から、遅くても1週間以内です。
復元図を書いた場所は、総合資格に通っていた年は学校で、それ以外の年は自宅です。
作図は本番のように急がず、リラックスしながらゆっくり書いていました。
初年度は、ほかの受験生と一緒に学校で書いたので頑張れました。



高さ制限で落ちたと分かっていた4回目は、正直書きたくありませんでした。なのでテレビを見ながら、リラックスして復元しました。
本番と同じ集中力で書かなくても、図面が手元に残れば材料になります。
図面と一緒に残しておくもの
図面のほかに、下記の4つも一緒に残しておくと、あとで原因を探しやすくなります。
- 記述:計画の要点等に書いた内容
- エスキス:どの案から検討し、どこで方針を変えたか
- 時間配分:課題文の読み取り・エスキス・記述・作図・チェックにかかった時間
- 迷った判断とその理由:なぜそう決めたかまで書く
図面を書く気力がまだ戻らない日は、メモだけ先に残しておいてもよいです。
書いた復元図は、第三者に見てもらう


復元図は、書いたあとに第三者に分析してもらうと、より客観的に原因が分かります。
自分だけで見直すと、原因を見落とすことがあるからです。見てもらう先・見比べる先は、大きく2つあります。
資格学校の採点・分析
私は、資格学校の採点・分析を使いました。



学校から「絶対に大丈夫」と言われたことはありません。ただ、傾向分析などから、減点がどの程度になるかという予想はつきました。
学校の採点は予想であって、結果ではありません。
私が受けた印象ですが、合否を当ててもらうというより、減点の見当をつけるために使うものでした。
▼製図学校ごとの違いは、別記事にまとめていますので参考にしてください。


ユープラ(ユーザープランニング)
もう1つは、教育的ウラ指導が運営する「ユープラ(ユーザープランニング)」です。
受験者が再現答案を出し合う、インターネット上の企画です。検証は参加者自身で行います。



私は使っていませんが、公開されている情報をもとに紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参加費用 | 無料(無料の会員登録が必要) |
| 提出するもの | 答案用紙ⅠとⅡを、A4・2枚つづりのPDFで提出。手描きが必要 |
| 受け付けていないもの | 答案用紙Ⅰだけの提出、エスキス程度の図面、写真をそのままPDFにしたもの、氏名や添削コメントなど答案以外の書き込みがあるもの |
| 受付の開始(予定) | 2026年10月19日 |
公式ページには「合否判定を行う企画ではありません」と書かれています。
合否を知るための場ではなく、ほかの受験者の図面と見比べて、自分の図面を検証する場です。
復元図のよくある質問
- どこまで正確に書けばいいですか?
-
線のきれいさよりも、本番で書いた内容をそのまま再現することを優先してください。気づいたミスも直さずに書きます。
- 学校に通っていなくても見てもらえますか?
-
資格学校のなかには、本試験のあとに無料の催しを開くところがあります。受講生以外も参加できるかは学校ごとに違うので、各校の公式サイトで確認してください。
ほかの受験者の図面と見比べたい場合は、ユープラに無料の会員登録をして再現答案を提出すれば参加できます。
- 合格していたら、復元図は無駄になりますか?
-
合格していた場合、復元図を使う場面は少なくなります。ただ、結果が分かるのは12月23日(予定)です。
発表を待ってから書こうとすると、細かい部分は思い出しにくくなります。私は合格した令和7年も復元図を書きました。
また、自分の努力の結晶なのでぜひ保管しておいてください。
まとめ:まずは休んで、記憶が薄れる前に書く
ミスに気づいた方こそ、復元図は書いたほうがいいというのが、5回書いた私の結論です。
- 結果はまだ決まっていない:合格発表は12月23日(予定)。ミスの重さは自分では判断しきれない
- 書く理由は3つ:①自分で気づいていないミスが見つかるかもしれない/②来年に活かせる一番の材料になる/③振り返ると対策が具体的になる
- 早めに書く:記憶は日に日に薄れていく。目安は試験当日から1週間以内
- 第三者に見てもらう:資格学校の採点で減点の見当をつけ、ユープラでほかの受験者の図面と見比べる
必要以上に自分を責めなくて大丈夫です。まずはゆっくり休んでください。
休んだあとは、テレビを見ながらでもかまいません。記憶が残っているうちに、書けるところから書き始めてみてください。



最後までお読みいただき、ありがとうございました!







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