「現場監督、もう辞めたい」
毎日の朝礼、終わらない書類、休めない土日。
そんな日々のなかで、ふとそう思った経験はないでしょうか。
私は現場監督を8年続けたあと、30歳で大手ゼネコンの内勤部署へ転職しました。
結論からお伝えします。
現場が辛いなら、ゼネコンの内勤という選択肢は本気で検討する価値があります。
araこんにちは、一級建築士のaraです。
私は転職後、残業は月60〜80時間から15時間以下に。
年収も650万円から750万円に上がりました。
とはいえ、「内勤って具体的に何をするの?」「年収は下がらない?」「自分に向いている?」と、わからないことだらけだと思います。
この記事では、現場監督8年から実際にゼネコン内勤へ転職した私が、仕事内容・年収・働き方の本音をすべてお話しします。
- 「現場を辞めたい」と感じる本当の理由
- ゼネコン内勤の具体的な仕事内容と1日の流れ
- 年収・残業・働き方のリアルな数字
- 内勤への向き不向きと、転職を成功させる手順
「現場を辞めたい」と感じる本当の理由


現場監督を辞めたいと感じるのは、決して根性・やる気が足りないからではありません。
構造的に、現場という働き方そのものが消耗しやすいのです。
・朝は7時前に現場入り、夜は書類整理で帰宅が遅い
・土曜出勤が当たり前で、家族との時間が取れない
・天候や職人の都合に振り回され、自分で予定を組めない
・安全管理の責任が常に肩にのしかかる
私自身、8年目に入ったころには「この働き方を40代、50代まで続けられるのか、、」と本気で考えるようになりました。
体力は若いうちは何とかなります。
けれど、家庭を持ち、年齢を重ねたとき、現場の働き方は確実に重くなっていきます。



「辞めたい」と感じるのは、あなたのせいではありません。
働き方の構造そのものに無理があるのです。
大切なのは、辛さを我慢し続けることではなく、現場で培った経験を活かせる「別の場所」を知っておくことです。
そもそも「ゼネコン内勤」とは何か


ゼネコン内勤とは、ひとことで言えば「現場に出ずに、施工や経営を支える部署で働くこと」です。
現場監督が「実際にモノをつくる人」だとすれば、内勤は「現場がスムーズに動くように支える人」というイメージが近いです。
代表的な内勤部署には、次のようなものがあります。
現場の施工計画や技術的な課題解決をサポートする部署。現場経験がそのまま活きます。
工事にかかる費用を見積もる部署。図面を読む力と原価意識が求められます。
建物の設計や、設計図どおりに施工されているかを管理する部署。一級建築士が活きる場面が多いです。
全社の現場の安全・品質基準をつくり、指導する部署。現場で安全管理を担ってきた経験が直結します。
ここで知っておいてほしいのは、これらの部署はどれも「現場経験がある人」を強く求めているということです。
現場を知らない人には、現場を支える仕事はできません。
つまり、現場監督としての経験は、内勤への立派な武器になります。
私が転職した「施工を支援する内勤部署」の仕事内容


私が30歳で転職したのは、全国の現場を技術面から支援する内勤部署でした。
現場監督時代と何がいちばん変わったか。
それは「自分で1日のスケジュールを組めるようになった」ことです。
主な仕事は、次のようなものでした。
- 各現場からの技術的な相談への対応
- 施工計画書や技術資料の作成・チェック
- 新工法や新しい材料の検討・社内展開
- 若手監督への技術指導・研修
現場で「なぜこうするのか」を体で覚えてきたからこそ、相談に的確に答えられる。
この感覚は、内勤に来てはじめて「現場経験は財産だった」と実感できた瞬間でした。



現場を離れても、現場で得た知識はずっと使えます。むしろ内勤では「現場を知っている」こと自体が価値になります。
年収・残業・働き方のリアルな数字


いちばん気になるのは、お金と働き方だと思います。
私の実際の数字を、正直にお伝えします。
| 現場監督時代 | ゼネコン内勤 | |
|---|---|---|
| 年収 | 約650万円(残業込み) | 約750万円 |
| 残業 | 月60〜80時間 | 月15時間以下 |
| 休日 | 土曜出勤あり | 完全週休2日 |
| スケジュール | 現場・天候に左右される | 自分で組める |
注目してほしいのは、残業が激減したにもかかわらず、年収はむしろ上がった点です。
「内勤に行くと給料が下がる」と思っている方は多いです。
たしかに現場手当などはなくなります。
けれど、大手ゼネコンの内勤は基本給そのものが高く、資格手当もつきます。
結果として、私の場合は年収が上がりました。
ここで一つだけ補足します。
転職翌年に一級建築士を取得したことも、年収アップの大きな後押しになりました。


ゼネコン内勤の「向き不向き」5つの判断基準


正直にお伝えすると、内勤がすべての方に合うわけではありません。
次の5つの基準で、ご自身に合うかを確かめてみてください。
- デスクワークが苦にならない……資料作成や調整業務が中心になります
- 人を支えることにやりがいを感じる……主役は現場、内勤は黒子です
- 細かい段取りや調整が得意……複数の現場を同時に支えます
- 長く安定して働きたい……年齢を重ねても続けやすい働き方です
- 現場経験に自信がある……経験そのものが内勤での武器になります
3つ以上当てはまるなら、内勤は十分に検討する価値があります。



逆に、「やっぱり自分の手で建物をつくりたい」という想いが強い方は、現場に残るほうが幸せかもしれません。
どちらが正しいということはありません。
内勤への異動・転職の3つのルート


内勤を目指すには、大きく3つのルートがあります。
ルート1:社内異動を希望する
今の会社に内勤部署があるなら、まずは社内異動を上司に相談する方法です。
転職のリスクがなく、いちばん手堅いルートです。
ただし、希望が通るかは会社次第で、タイミングも読めません。
ルート2:同業他社の内勤へ転職する
私が選んだのがこのルートです。
現場経験を武器に、別のゼネコンの内勤部署へ転職する方法です。
年収を上げやすく、希望の部署を選びやすいのが大きなメリットです。
ルート3:異業種・関連業界へ転職する
発注者側(デベロッパー)、設計事務所、建材メーカーなど、現場経験を活かせる業界は意外と広いです。
働き方を大きく変えたい方に向いています。


転職を成功させる実践的ステップ


同業他社や関連業界への転職では、建設業界に強い転職エージェントの活用が近道です。


最後に、内勤への転職を成功させるための具体的な手順をお伝えします。
- 現場経験を「言葉」にする……担当した工事の規模、役割、工夫した点を書き出す
- 希望する内勤部署を具体化する……技術・積算・設計など、どこで力を発揮したいか決める
- 資格を取得する……一級建築士や施工管理技士は強力な武器になる
- 転職エージェントに相談する……非公開求人や、内勤求人の実情を教えてもらえる
とくに私が大切だと感じたのは、4つ目の「一人で抱え込まずに相談する」ことです。
現場で働きながらの転職活動は、時間も情報も足りません。
私自身、内勤の求人がどこにあるのかすら、最初はまったくわかりませんでした。
建設業界に強いエージェントに相談したことで、現場経験を評価してくれる内勤求人に出会えました。
まとめ:現場の経験は、内勤で必ず活きる


現場監督8年から、ゼネコン内勤へ。
私の場合、残業は激減し、年収は上がり、家族との時間を取り戻せました。
そして何より、「辞めたい」「将来不安」と思い詰めていた働き方から抜け出せたことが、いちばんの収穫でした。
現場が辛いと感じている方へ。
その経験は、決して無駄になりません。内勤という場所で、必ず活きます。
まずは、自分にどんな選択肢があるのかを知ることから始めてみてください。
一歩踏み出すかどうかは、選択肢を知ってから決めれば大丈夫です。



最後までお読みいただき、ありがとうございました!







コメント